トライアングル
『助かった…』


そう思ったら、一気に涙が零れてきた…



「いってぇーーー」



え??



倒れたバイクの男は、よく聞き覚えの

ある声だった…



「お前!!何やってんだよー

気を付けろ!!」


バイクの男は、すごい勢いで

私に叫んできた。



その勢いに、私は何も言えなかった…




バイクの男は、私に近付いてきて

私の顔を見ると、後ずさりした。




「………鈴……」


「…………」


「お前、こんなとこで何やってんだよ!

引かれてーのか?」



久しぶりの直の声に、涙が溢れてくる。



「…なお……直っ!!」



気がついたら、直に抱き付いていた…



直は驚いて、目を見開いて固まっていた。




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