ワタシなしで廻る世界
「ドクター。ちょっと気になることがあるので、レイクロッジへでかけてくるよ。すぐに戻るからね」

 発作が治まれば、オスカーの集中力は驚くほどに長く続くのが常である。
 既にジュリウスの言葉も聞こえないらしく、顕微鏡を覗きこんだまま顔も上げない。
 この分ならば、次の発作は、四時間ほど先になるだろう。
 ジュリウスは目を瞑る。
 兄に、報告しなくてはならないことがある。
 
「では行ってきます」

 ジュリウスが目を閉じ、一秒も経たずに再び目を開けるとそこは彼の生まれ育ったノーサンプトンシャーの田舎屋敷(カントリーハウス)、レイクロッジであった。
< 16 / 16 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop