ホテル
6
うぅ……
うぅ……

「殺してやる。きっと殺してやる。あの女も、お前も……ってやる。……は許さない」

低い女の声だ。

「ちょっと!ふざけないでよ!」
私はいった。

「私じゃない!」
「私でもない!」


ヒヒ

ヒヒヒヒ

「うんと苦しめてやる。ヒヒヒヒ」

電気がついた。

私たち急いで身支度をして、ロビーに降りた。
そして支配人にいった。

「何なのあの部屋!お経とか貼ってあって、本当に何なんですか!」

「申し訳ありません。別の部屋をご用意いたしますので」

「帰ります! タクシーを呼んで!」
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