高速沿いのきらびやかな西洋のお城が何なのか必死に海外の友人に説明するも食い違う話


「じゃ、行こうか」

テンが笑った。

そりゃもう、ニカッと。

あんなニカニカされたら、あたしは頷くしかない。

たった一度、ほんの唇と唇が触れ合うだけのキス。

そうか。

テンにとっては、ここはお城なんだ。

気品高き、お城なんだよね。

あたし、お姫様なんだよね。


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