【完】人形達の宴~通りゃんせ~
この本同院を取り囲む木々の隙間から、赤い着物を着た人形がこちらをジッと見ていた。
私の事を嫌いだとか色々言ってたけど、あの人形から今はそういった感情を感じる事ができない。
むしろ寂しい、
私を見て---
そう言っているような…、
気がした---
「…瑞希」
私の言葉にはっとした諒ちゃんも私の視線を辿り、その方向を見る。
「…人形?」
市松人形が視界に入ったのだろう…。
諒ちゃんがゴクンと喉を鳴らしながら、目を見開くのが視界に入った。