ひらり、舞う、恋
「おはよ。かれん、吉原。」





「柊ちゃん!おはよ。」





『柊ちゃん』こと望月柊は同じクラスの男の子。
マンションの部屋が隣同士で、小さい頃からの幼なじみだ。
私が唯一普通に話せる男の子。





「杏里ちゃん、何か言いかけてたよね?」




「え?あぁ、邪魔が入ったからまた後でね。」




そう言いながら柊ちゃんをチラリと見る。
柊ちゃんは不満げだ。




「なーんだよー、吉原はきついなー。」





そう言い残して行ってしまった。







この二人のやり取りはいつものことだ。




「かれんって、望月とは普通に話せるんだよね?」




「うん。柊ちゃんはずっと一緒だったから、緊張しなくて話しやすいの。」








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