【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀


司にも連絡しなきゃな。


今度は先を越されないように急ごう。



おはよう

昨日は心配かけてごめんね。

腫れはだいぶひいたから大丈夫だよ。

明日、佐和子さん家でも頑張るから心配しないでね。


送信っと。




送信するとすぐに電話が鳴り思わず笑った。



「おはよう」


「半ケツって名前が出たぜ」


「あははは。こっちもつーぴょんって。昨日はいろいろごめんね。ほんとありがとう」


「いや、こっちこそごめんな。まだ疲れて寝てるかと思ってもう少ししたら電話しようかと思ってた」


「つーぴょん優しいねぇ」


「当たり前だろ」


「でも半ケツって誰にも見られないようにしてよ。それが最大の優しさかも」


「俺だって見られたくねーよ。半ケツだよ」


「だよね。あははは。」


「隼はマンションだったけど、司は自宅なの?」


「俺も、マンション住まいだよ」


「だよね。お姉ちゃん連れ込めないもんね」


「あのなー。そんな事してねーから」


「いや、何度かお姉ちゃんといるとこ目撃してるからさ」


「勝手につきまとってくんだよ」


「ものは言いようだね」


「こらっ。 でもな、結衣は俺らが極道ってわかってショックっていうか怖くなったりして、いろいろ心配になってんじゃないかと思ってさ」


「まったく何も心配じゃないって言ったらウソかもしれないけど、正直なとこ実感がないのよ。何もかわってないっていうかさ。テレビドラマとかでしか知らない世界だから、怪我とかだけはしないで欲しいなってそんな気持ちはある」


「怖くないか?」


「つーぴょん達が?それは怖くないよ。何が怖いかっていうのが良くわからないのかも。未知の世界だよ。それにきっと、つーぴょんより私の方が怖いと思うよ」


「結衣に怒られたら俺、泣いちゃうな」


「私の武器は花鋏だからね。うそつきの舌は切っちゃうよ」


「結衣の武器は半ケツもあるしな」


「だからもうそれイヤなんだから。あははは」


「今日はゆっくり休めよ。その顔じゃどこにも出れないだろうけど。飯は大丈夫か?」


「うん。ありがとう。冷蔵庫に何かしらあるから大丈夫だよ。ほんといろいろごめんね。ありがとう」


「じゃあな」


「うん」




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