【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀


響さんも梅野さんを呼び、印のお礼を言ってくれた。


梅野さんはすごく恐縮していたけれど、そんなにも可笑しかったのかと思うぐらい響さんは私の後ろ姿が可愛かったと笑っていて恥ずかしくなった。


それでも「そのお陰でお迎えに来てもらえたな」


私の顔を見ながら響さんが楽しそうに大きな声で笑ったからみんながびっくりしてた。


そして、私が来てから楽しいと言ってくれた。


何を言い出すのか、何をするのかと思うと楽しくて仕方がないと言われた。


そんなにかわったことをしているつもりもないので困ったが堅気の世界と極道の世界の違いなのかもしれない。




三浦さんも、食堂に入ってきた。


これからご飯のようだ。


すぐに前に歩いてきて


「組長、若、今日は結衣さんにお花をいただきやした。自分なんかにありがとうなんてお礼までいただいて、本当にありがとうございやした」


そう言って頭を下げる。


響さんが深みのあるバリトンで


「結衣ちゃん三浦にもあげたのかい?」


三浦さんには、とてもお世話になった。


それこそ今日一番呼んでしまった人だ。お礼の花を渡すにも自分では探すこととも出来ず、わざわざ来てもらったという恥ずかしい結果だ。



結果として何度も何度もお呼びしてしまったことを赤くなりながら伝えると


「三浦、結衣が世話になったな。三浦は暫く忙しいぞ。師匠らしいしな」


隼はクスクスと笑い


「結衣ちゃんの優しさだな。これからも、面倒みてやってくれよ」


響さんと隼がお礼を言ってくれた。


私はその声につづき


「お願いします」頭を下げてから肩をすくめた。


「こちらこそ。いつでも駆けつけますんでよろしくお願いしやす」


にっこり笑ってくれて響さんと隼におじぎをして戻っていった。



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