蒼月
愛されたいから。
愛されたくて

手を伸ばして

貴方の名前口にした

いつしかそんな素直さは

涙の裏に隠れた

嫌われたくなくて

貴方に伸ばした腕を

下げて堪えた

貴方の名前を呟く唇を強く噛みしめた

愛されたくて

ただその一心で

私がしてきたことは

仇になり

二人に溝を作り

別れという悲しい未来を生み出した


愛されたかった

嫌われたくなかった

ただ

貴方に手を伸ばして

貴方の名前を口にすれば

きっと

そんな素直さが必要だったのだ
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