呪いのブレスレット
練習が終わることには、なにもなかったようにみのりは明るくみんなと話していた。

「亜美、今日中に早坂君を誘ってね!」

部室を出るとき、みのりは言った。

「了解」

あたしは彼女たちを置いて先に部室を出る。

出たところで、翔平がポカリを飲みながら待っていた。

「お疲れ~」

「もうヘトヘト。翔平、あさっての夜空いてる? 花火大会に一緒に行けたらなって」

「ああ。空いてるよ。浴衣着るの?」

「え? う、うん。せっかくだから。それでね? 男子誘ってほしいって。必ず木下君も」

「あー! それって山本だろ」

みのりが木下君を好きなことは翔平も知っていて、ピンときたみたい。

「俺たちふたりきりじゃないんだ」

翔平のつまらなさそうな顔に、あたしはケラッと笑う。

「たまにはいいよね? みんなで行こうよ。ね? 誘ってみて」

「仕方ないな」

翔平は肩をすくめて頷いた。

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