呪いのブレスレット
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「亜美―! いつまで寝ているの? 遅刻するわよ」

あたしはママの声でハッと目が覚めた。

「えっ!?」

慌ててガバッと身体を起こすと、壁にかかった時計を見てギョッとなる。

「いやだ!」

あと20分でいつも家を出る時刻だ。

キョロキョロとスマホを探す。

いつもスマホの目覚まし機能を使っている。

机の上にスマホを見つけると、駆け寄る。

「なんで鳴らなかったのよっ!?」

もうっ! ママももっと早く起こしてくれればいいのにっ。

はぁ~っとうなだれたとき、手に何かがあたりそれはすーっと床に落ちた。

しゃがんで拾おうとしたあたしは手を止めた。

落ちたのは見覚えのあるピンク色の封筒。

ひかりが健人に渡したピンクの便箋で、まだ残りの便箋が形見分けの箱の中に入っていた。

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