呪いのブレスレット
「今ね？　学食で聞いたんだけどさ、昨日の２２時頃、３年の女生徒が電車に轢かれたんだって」

「ええっ！？　それでっ！？　死んじゃったの！？」

食べ終わったお弁当を袋に入れていたあたしは、電車に轢かれたと聞いて、グロい光景を想像してしまった。

「それが線路に落ちてそこへ電車が来て、逃げるのがほんの少しだけ間に合わなくて右足首から切断だったって」

「右足首を切断……」

「可哀想だよね。あたしだったら耐えられない」

馬場ちゃんは大きくため息をついた。

「そうだね。でも命があっただけでも良かったんじゃないかな」

あたしはひかりを思い出した。

ひかりはどんな姿になっても生きたかった？

「まあね……」

「その先輩って誰か知ってる？」

玲奈が聞いた。

「たしか……岸谷（ｷｼﾀﾆ）まどかって言ったかな。３年F組の」

馬場ちゃんは思い出すように少し考えて言った。
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