Eternal Silence






をいをいっ。




この中で……寝ろってか?





耳の中に指を詰め込んで、
掛布団を引き上げる。







それでも……その時間は
苦痛なものでもなくて……。



何時の間にか、
アイツのいびきを子守唄に
もう一度眠りに落ちた。






次に目が覚めた時、
アイツの姿はベッドからすでになくて、
窓からは太陽の光が差し込んでいた。






ノックする音が聞こえて、
返事をする前に扉が開けられる。





「起きてたかっ。

 熱は?」





近づいて来たアイツの手が、
オレの額に触れる。




「んー、6度5分くらいだな。
 測ってみ」




そう言って体温計を手渡す嵩継は、
いつもと同じアイツだった。



ピッと言う音がなると、
画面に現れた数字は、
アイツが告げたものと同じだった。




「優秀優秀。
 
 熱、よく下げたな」





良く下げたなって……
俺は寝てただけだよ。




そんな会話を遮るように、
再びドアがノックされる。





姿を見せたのは……
主治医の上村先生。



そして名札に
『城山』と記した先生。


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