Eternal Silence



「まだ熱、さがんねぇな。

 水枕持って来てやったから」





そう言うと、
アイツは手慣れた手つきで
俺を抱え起こすと、
枕を変えて再び寝かせる。





「なぁ、嵩継……
 俺、治るの?」




再び病室を出ようとする
アイツのうでを掴んで
不安に押しつぶされそうな声で
小さく吐き出す。






いつものアイツなら、
冗談めかして、
笑い飛ばしてくれる。





だから……それを期待して、
告げた言葉。






アイツはその場に立ち尽くして、
俺を見つめたまま、
言ったんだ。






「オレも
 出来るだけのことするから」





オレも出来るだけのことをするから。







否定されてるわけじゃないのに、
いつものアイツとはあまりにも違って。





「あぁ。

 もう少し休むよ。

 朝になったら、熱くらい下がっててくれりゃ
 いんだけどな」


「そうだな。

 明日も10時から検査入ってるから。
 朝、顔出すよ。

 お休み、海斗」






嵩継が病室を出て行ったあと、
俺は再び、重怠さを感じで瞼を閉じる。







その眠りの中で……
俺は懐かしい夢を見た……。



アイツと同じ時間を過ごした、
懐かしい記憶の夢を……。

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