もう一度、君と…。

バスケ練習試合 in 前岡高校


ー慶介サイド

俺は今日、朝から恋羽とゆっくりデートをする予定。

でも急に午前中は、恋羽は練習試合が入ったらしくて…。

只今、バスケの練習試合を見学中。

恋羽は厳しい目を向けて、ジーッとプレイヤーのことをみている。

「…暁先輩。腕ほぐしましょうか?」

恋羽が声を掛けたのは、暁という男。

まぁ…またそれが悔しいくらいにイケメン。

恋羽は暁という男の腕をマッサージしだした。

話の内容は聞こえてこないが、きっとバスケのことだな。

相手チームは前岡高校。

『ディフェンスの前岡』

そんな言葉を聞いたことがある。

きっとディフェンスを徹底的にやっているんだろう。

高美桜笑は毎度この東京を背負う全国強豪校のひとつ。

『完璧の高桜(たかおう)』

恋羽がマネージャーになってからついたあだ名がコレ。

昔よりも強いことが明らか。

「…真夏さん、準備はいいですか?」

前岡高校のキャプテンらしき人が、恋羽に話しかけている。

…うわ。

コイツ絶対、恋羽に惚れてる。

「海崎(かいざき)さん。お久し振りです。今日も負けませんよ」

恋羽はニッコリと笑う。

でもそこにはいつもの弱さはない。

…中学校の恋羽は、こうだったのかもしれない。

薄っぺらい笑顔を貼り付けてる恋羽に対して、海崎も負けじと笑顔。

「…今日は負けませんよ。こないだこてんぱんにされましたから。地に落ちたからには這い上がりますから」

……うわ、なんか黒い!

恋羽と海崎の間に黒いオーラが漂っている。

< 206 / 291 >

この作品をシェア

pagetop