もう一度、君と…。


「…スタメンの高3二人」

「…スリーポイント内でのワンワン」

ワンワンとは、前に1人。

後ろに1人を置いて、順番に入れ替える。

「…恋羽、俺のこと観てて」

「…?」

不思議に思いながら頷く。

スリーポインターはこのスタメンの中には絶対に居ない。

ポストを使う、司令塔のガード。

そして、ガタイの良いセンター。

「…スクリーンアウトして」

「…ん?嗚呼」

ポストのセンターに向かって声をかけるガード。

きっと…怪我するな、と言いたんだろうなぁ。

啓を見ると…わかってる、そう笑ったんだ。

右側にいるから、右にスクリーンをかけてくる。

わざと右足を下げて、スクリーンアウトをしやすい様にする。

流石、ガード。

シリンダーしてて、全くカットの線はなくなった。

でも、センターはターゲットハンドするからカットは出来る。

「…恋羽」

私はサッと避け、二人で止める作戦。

狭くなるほど…シリンダーは良い技。

でも…どんな技にも、限度もある。

思いっきりセンターが突っ込んでくれたお陰で…3人に囲まれたガード。

すぐにシリンダーをやめ、カットインを狙ってきた。

ガードだから、考えはとても成っている。

私はカットインをとめて…ボールをカット。

それを啓にオーバーヘッドパス。

ガードは放心状態。

センターと2体1。

センターは台形に入るけど…私には通じない。

啓からボールを手渡しで貰って…スリーポイントシュート。

ーーシュッ
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