悠久幻夢嵐(2)-朱鷺の章-Stay in the Rain~流れゆく日々~

エピローグ



アイツの母校に通って
俺は……仲間を見つけた。





お互いに信頼し合っているのに
決して相容れることのないアイツを……。





そして当主でも生神でもなく
本当の俺自身と向き合おうとしてくれる
そんな奴らを。



大人の顔色を見ることに慣れてしまった
俺たちが、ありのままに立ち返れる時間。


そんな時間が、
その場所には優しく流れていた。




「涼夜、早くしろ。
 遅刻するだろうが」

「君は登校しても
 屋上で寝ているだけだろう」

「うっせぇー。

 サボるのに最適だって
 あの場所を俺に教えたのはアイツだよ。

 文句なら飛翔に言え」

「ご当主、涼夜さま。

 エントランス前で
 久松が待機しています」

「あぁ、陸奥。
 今行くよ。

 朝から小うるさいコイツを
 黙らせてからな」




そんな俺たちを
送り出すのは後見たち。
< 89 / 104 >

この作品をシェア

pagetop