「 」で出来てく物語



【後夜祭2】



桜子「七世が遅い」


春太「自分で白雪のとこに仕向けたくせに何言ってんだよ」


真白「案外上手くいってるんじゃない?」


春太「縁起でもねぇこと言うなよ! 白雪が七世のものになったら俺らの学校のマドンナは誰になるんだよ! 夢も希望もねぇよ!!」


桜子「早くくっつけばいいのにってあんたも言ってたじゃない! どっちなのよ!」


春太「だってあいつらが両想いなのなんて、この学校で知らないの当人たちだけだろ!! 見ててむずがゆいんだよ!!」


真白「落ち着きなよ2人とも……ていうか、暇ならこんなとこにいないで踊ってくればいいのに」


2人「「絶対やだ!!」」


真白「もう……って……あれ? 鈴木?」


鈴木「! た、たすけて」


春太「何事だよ」


桜子「誰かに追われてるの? 鈴木さん」


鈴木「……あの変なの」


真白「変なのって……」


雅「蓮ー!! 俺の蓮ー!」


真白「……本当に変だった」


桜子「あ、あれって……隣のクラスの」


春太「お前知ってんの? あの金髪」


桜子「えぇ、何かと問題児だから……よく生徒会の会議の議題に出てくるわ」


雅「蓮みっけ! よし! 踊るか!」


鈴木「……わたし、中原くんと約束してるもん」


真白「!?」


雅「なんだって? 中原って……どれだよ」


鈴木「これ」


真白「!?!?」


春太「こらこら、罪もなき真白を巻き込むなよ。困ってるなら普通に助けるから」


鈴木「……うん、ごめん中原くん」


真白「あぁ、うん。俺は大丈夫だけど……この人は? 鈴木の友達?」


雅「彼氏です!」


鈴木「同じ学校に通ってる人」


春太「2人の認識の差がおかしい」


真白「えっと……名前は?」


雅「あ? 俺? 右佐喜 雅! 見てのとおり蓮の恋人だ」


鈴木「見てのとおりただの同級生です」


真白「……もしかして右佐喜くんは鈴木のことが好きで、告白されてるとか?」


鈴木「告白というか……求婚というか」


春太・桜子「「求婚……!?」」


雅「結婚出来るのは18歳からだが、プロポーズするのに年齢は関係ねぇからな」


春太「すごいのに捕まったな鈴木」


桜子「珍しく同情するわ」


春太「つーか、隣のクラスにあんなん居たんだな右佐喜……だっけ? あんまり見たことねーんだけど」


桜子「見てのとおりヤンキーだから、喧嘩やら問題やらを常に起こして停学の常習犯よ。だからあんまり学校には来てないみたい」


春太「そういうこと」


雅「あ! 蓮がまた逃げた!」


鈴木「追っかけてこないでよ」


雅「鬼ごっこだな! 待てよーこいつー!」


春太「………気の毒に」


桜子「なんていうか……あんたがマシに見える」


春太「どういう意味だよ」




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