今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「この前会った」

 俺はあの日のことを思い出して憮然とした。
 いいところを邪魔しやがって。

「どうだった?」

 航太が興味津々に聞いてくる。


「どうって、陽菜にいきなり抱きついて、すごく馴れ馴れしかったけど」

「それはいつものことだから」

 平然とした顏。
 航太の前でもやってんのか。
 歩夢のやつ、どういう神経してんだ。

「それに、陽菜のところに泊まっているようなことも言ってたな」

「まーだ、やってんの? 歩夢も中学生だろ。いつまで子供だと思ってんだろ。しょうがないヤツだな」


 これも知ってたのかよ。



 
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