今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 航太兄ちゃんは部屋を出ていった。

 あれって、まじだったよね。
 真剣な剣幕に押されて、言葉が出なかったけど。

「まーたく、何が容赦しないだよ。僕が陽菜を悲しませるわけないじゃん。それにしても、今日はちょっと分が悪かったよね。じわじわと責めるつもりだったのにな」

 計算が狂ってしまった。

 これからは、いろいろ想定しとかないといけないかな。
 臨機応変に対処できるようにしなきゃね。


 時計を見ると11時を過ぎてる。

 陽菜は起きてるかな?
 髪は乾かしたのかな? 
 そのままで寝ちゃったりしないよね。
 寝ぐせついちゃったら直すの大変だよ。朝、早いし。

 考えると心配になってくる。



  
 


 
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