今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 陽菜の部屋に入って、最初に目に飛び込んできたのは、壁に掲げられたインターハイのシングルス優勝の賞状。

誇らしげに額の中におさまっている。



 去年までは中学時代の賞状が飾られていた。



 高校生になる前の春休み。

 一つの儀式のように丁寧に全てを外してファイルにしまい込んだ陽菜は、これからまた新しい賞状を飾るのだとキラキラとした瞳で話してくれた。


 それが今、一つ叶っている。



 高校での3年間、どれだけ増えていくんだろう。



  
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