今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「白河さんと2人分のお弁当を作るから。一緒にお昼するんでしょ? だったら、同じものを食べたらいいよ」

あいつの分まで作りたくはないけど。

「2人分……なんて……そんな……」


 まだ抵抗する。
 今回はどうしてこうも依怙地なのかな。
 素直でちょっと騙されやすい陽菜はどこに行ったの。


 だからこんなことまで言わなきゃいけなくなっちゃうんだよ。



「1人分も2人分も変わらないよ。それは陽菜だってよく知っているでしょ」

 1人増えたところで手間は一緒だから、準備にもさほど時間はかからない。
 陽菜が食べてくれるなら。

「……」

「ダメだって言わせないからね。白河さんにも連絡しとくから」


 断らせないため。
 陽菜のために、あいつを盾にする。


 アドレス、航太に聞くかな。



 ホント、不本意だけどね。

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