今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

「まあな。でもあれはしょうがないんだよ。何も出来なかった自分にも腹が立ったし、陽菜のショックを受けたような姿を見せられたら、ほっとけなかった」

「彼女よりも陽菜？」

「そうだな。陽菜は特別なんだよ。沙弥佳とは違う意味で。でもそれをどんなに言葉で説明しても、わかるわけはないし。もしも、俺が沙弥佳の立場なら、同じように思うかもしれないから、彼女の言い分を受け入れた」

　彼女の気持ちもわかるけど、自分の気持ちも譲れないってことだろうか？

　航太は複雑な心境を持て余すように、うっすらと笑みを浮かべた。


「どんな時でも彼女優先だろ？」

「そうかもな。けど、また同じようなことが起きたとしたら、まっ先に駆けつけるのは俺だと思う。俺でいたいって思ってる。それをわかってもらえないのなら、別れるのも仕方ないのかなって覚悟はしてる」


　やっぱり、別れるのが前提、だよな。