今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
あいつの顔なんて、2度と見たくないけど。

「確かにそのくらいじゃ、生温いけど。陽菜の試合くらいは、見せてあげてもいいんじゃない?」

 航太はこれ以上ないくらいに目を剥いた。

「なんでだよ?」

 ものすごく不満そう。
 気持ちはわかるけど、ちょっと大人げないよ、航太兄ちゃん。


「だって、全国大会なんてそうそう見られるもんでもないし、陽菜の試合を生で見られる機会なんて、最初で最後の機会かもしれないよ?」

「それがどうした」


 温度が下がってきた。

 冷たい。
 航太兄ちゃん、冷たいよ。

 冷ややかな一瞥を僕に投げて、航太はプイッと横を向いた。

 マックスに怒らせてるじゃん。


「航太兄ちゃん、冷静に。大人になろうよ」

「充分、大人の態度だけどな。絶交されないだけありがたいと思え」


 そんな、誰に向かって言ってるの。

 もう、僕に怒ってもしょうがないでしょ。

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