今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「陽菜、今日は何曜日?」

 僕は聞いてみる。

「ん? 金曜日かな?」

「だよね。明日と明後日は休み。お泊り、いいよね?」

 僕は満面の笑みを陽菜に向けた。
 陽菜はやられたみたいな顔をして、微かに苦笑い。

 平日泊まれないのは残念だけど、週末は陽菜と2人きりになれる。



「いいよ。そのかわり、宿題すませてからね」

「もちろん。わかってるよ」

 陽菜が教えてくれるなら、宿題持ち込むけど、難しくてわからないって教えてくれないから。
 時間の無駄なんだよね。

「じゃ、先に帰ってるから。陽菜も寄り道せずに、まっすぐ帰ってきてね」

 僕は陽菜に手を振って、家へと急いだ。


 帰りながら、陽菜の寝顔を思い出して。



 今夜もね。

 僕だけの秘密。
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