河童のかわたろう~生きていて欲しかった~
――渇いてさえいなけりゃ、どんなにぼろぼろだって、へとへとだって、立ってられるんだよ。

「……あいつは、あんたの……」

――息子だ。一人息子だった。だからおいらはあんたみたいなことをしに来る奴が大っ嫌いだ。

「河童になって、見張ってるのか?」

――好きなんだろ。おまえは。泳ぐのが。もっと本気で練習して、いくら頭おさえつけられても、

一時間でも二時間でも平気で潜水してられるようになれよ。あんたの頭は水泳でいっぱいじゃないか。
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