ないしょの贈り物
「……風花、ママは……」
戸惑った表情を浮かべて、パパはお空をチラッと見た。

「……お空に行ったんだ……」

パパはそう言ってあたしの頭を優しく撫でた。

「……おそら……?」

繰り返してあたしは首を傾げた。パパは“そうだよ”と呟く様に言った。



パパの見つめる先にあたしも目をやった。

そこには白いふわふわの雲が海みたく青く澄み渡った空の上をゆっくりと流れていた……。
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