時の妖精

秘密の鳥居

ケンはスッと目を開け、拝んでいた両手を下に下ろした。


「なーんちゃって!そんな不思議な事なんて起こる訳ないのーにね!」

ケンは少し顔を赤くして、頭をポリポリかいた。




きっと、自分でも恥ずかしいお願いをした事を分かったていたからでしょう・・・


「さぁ〜てとっと!」

「暗くなってきたから帰ろっかなぁ?」

・・・でもケンは家に帰るのが少し嫌だったのです・・・嫌とゆうか、何だか帰りずらかったのかもしれません。

「そぉーだ!」

ケンは思いついたように社の前の石段から飛び下りました。


「社の後ろはどうなってるのかなぁ〜?」

恐る恐るケンは、社の後ろにゆっくり、ゆっくり歩いて行きました。


そしたら、そこには子供一人通れるかどうかの小さな、小さな鳥居が一つだけちょぼんとあったのです。

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