【完】適者生存
「夏神村の再生よ。


ふふ、夏目巫女か遙香から聞いているんじゃありません?」


「・・・ええ、話しましたよ。


滅びと再生の儀ですよね。」


・・・うん、説得をしなきゃ。


望美によれば再生するのは死者の躯だけ。


・・そんなことをすれば夏神村は死人だらけになってしまう。


「ねえ、沙捺。


再生、私は協力できない。」


「・・・なぜですの?」


「夏神村は!


たとえ廃村になろうとも私たちの故郷!


その村を死者だらけにするなんて・・・!


それに躯が安らかに眠ることはできなくなってしまう!


だから・・・だから・・・!」


「・・私たちの故郷だと思われるなら、再生に協力して!


そうすれば・・・、夏神村は元の村へ再生するわ!


あんな村人、死者の躯で十分よ!」


「そんなことない!


それがありのままの村人よ!」


・・・思っていることを全て吐き出した。


「・・姉様に何を言っても無駄のようね。


ああ・・・、遙香。


あの映像、姉様に見せてあげて。


・・・ふふ、面白いものが見れますわ。」


「畏まりました。


それでは紗夏様、気を楽にしてください。」


そういわれると体が強張ってしまう。


「・・仕方ありませんね。」


遙香は私の後ろに回り込み、首に手刀を放った。


私は意識が飛んで行った。
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