敵恋カンケイ。~双雷VS神亀~
コツ…コツ…と重い足で奥にある階段を上る。
心臓が幹部室に近づくたびに強く、速く高鳴る。
まだあいつらは、あたしのことを許してないのかな…?
気がつけばもう階段を上りきっていた。そして長い廊下を進み、一番奥の豪華そうな扉の前に立つ。
すぅ…はぁ……と深く深呼吸をして落ち着かせてから、あたしはその扉を開いた。
「みんな、久し振り」
あまりココには来ていなかったのに、ずっとあたしのことを待ってくれてありがとう。
そんな感謝の気持ちがこもった言葉を、声に出す勇気がなかった。
だって、あたしは……総長にはふさわしくないから。
きっとみんなは、あたしを追い出したいと思ってるから。