敵恋カンケイ。~双雷VS神亀~







 ――だから気づいてるんだ。


 望空が今、独りだと勘違いしてるってことに。





 俺らがただ伝えてないだけで、本当は…望空を心配してるんだ。







「神亀が望空に目をつけなきゃいいんですが…」



 顎に手を添えて考えるポーズをとりながら呟いた、幹部の陽。





「あんなブスに目ぇつけねえだろ。


 …外見じゃなくて中身…あいつの強さに気づいたら危ねえけどな」





 偉そうに座っている幹部の蓮翔が相変わらずの毒舌口調で言った。






 蓮翔は、望空をブスだのノロマだの言っているが、女嫌いの蓮翔が唯一認めたのが望空だ。変わった愛情表現なのだろう、この悪口は。




 普通の女なら、ガン無視か殺気を出しつつ睨んでる。






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