手に入れたいのはお前だけ。
夕暮れ時の空がすごく綺麗で、あたしは思わず見上げた。
「おい、転ぶぞ」
「わわっ……!」
転ばないもん!と思っていた矢先、つまずいてあたしは深高くんに支えられた。
「あ……ご、ごめん」
「気をつけろよ、千澄」
「う、うん……」
さっきまで近くにいた深高くんがまた近くに来て、あたしはまたドキッとした。
すごく自然に、そういうことができちゃうんだなあ。
さっきから、あたし深高くんのことばっかり考えてない?