手に入れたいのはお前だけ。




ゆっくりゆっくり、あたしにわからせてくれるように深高くんがそう言う。



そうなんだ、そうだったんだ。



あたし、深高くんに好きだって言われたんだ。



「それで、千澄はどうなの?」



「え?」



「俺のことどう思ってる?」



「えっと…………」



どうって言われても、正直わからない。



だけど…………。



「深高くんの行動ひとつにドキドキするし、なんでそんなにしてくれるんだろうって思うと、胸が苦しくなるの……」



この気持ちって、いったい何なのかな?



< 69 / 322 >

この作品をシェア

pagetop