俺だけのモデル




「あっ!リクさんおはようございます。」




俺が入社すると社員の挨拶が炸裂。


まぁ、なんたってここでは一応社長だからな。



でも、あんま堅苦しいの嫌いだから社長じゃなくてリクさんって呼ばせてるけど。




「おはよ」


「リクさん、昨日の発注の件なんですけど……







って!えぇ!!モデルのHikariじゃないですか!!」







一社員のその一声に、皆が一斉にこっちを向いた。



わさわさと社員が集まってくる。




「リクさん、ど、ど、どういうことですか?」


「え?あのカタログのヒカリ?」


「マジで!俺、超会ってみたかったんすよ!」


「うわ〜!ヒカリちゃん、可愛い。スタイルいいし、顔ちっちゃっ!」




社員がそれぞれ勝手な事を口走る。



囲まれてしまった俺ら。


ヒカリはさっと俺の後ろに隠れた。




「あー。ちょっと今日ヒカリを置いといてもらっていい?」


「あと、こいつ人見知りだから、そっとしといてやって」




ヒカリが少しの間居座ることに喜びを隠し切れない社員たち。




「ほら。さっさと仕事戻れ!」




少し残念そうに社員たちはそれぞれの担当部署に散っていった。



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