年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

 鎌谷にあらかたのことを話した。由也くんが突然、父親に会わせると言い出して由也くんの自宅に行ったこと、由也くんは開口一番私はライバル社の人間だと言うと拳が飛んできた、数回殴られてそれでも諦めないと言ったこと。



「でもよ、ボンボンが必ず説得に成功出来るか分からないよな?」
「ん。でもさ、前とは違う」


 何が違うってなんとなくでしかない。一歩を踏み出した、それだけで。


「また捨てられたらどーすんだよ」
「そのときはスッパリ諦める。父親に一応紹介もしてもらったし、それで駄目なら大丈夫な気がするし」
「長谷川の大丈夫もかなりアテになんねーけど」
「ははは。そうだね」
「まあ……ちゃんと話し合え」
「ん。でもさ、また父親に殴られやしないか心配で。殴られっ放しだったから……」

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