I LOVE YOU
麻子は凛の親友だった。



凛と肩を並べ、雪降る道を歩く。


細い体を支えるように抱き寄せると、凛はキュッと腕にしがみつくように凭れかかる。


そっとマフラーを外し、凛の肩にかける。


「愁さんが……風邪引いちゃう」


「莫迦っ、俺はそんな柔じゃない」


「でも……」


凛は微かに喉を震わせる。

「……愁さん」


ぎゅっと凛の腕に力が籠る。


心まで侵食するような寒さの中で、凛は幼子のように、その身を預ける。



凛の体を、更に強く抱き締める。


「愁さん……」


切なく震える声。


凛の唇が寒さに凍えて、強張っている。

悴む手で玄関の鍵を回し、ドアを開ける。


「寒くないか」



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