Secret Rose
スカビオサ
「お疲れ。大丈夫か?」

「うん。先生・・・、また来てくれたん?」

「おう、ちょっと話あってな。ほい、お見舞い!」

そういいながら、担任は青い花を手渡した。

「ちょっ・・・これ!鉢!」

担任は、お見舞いにはタブーといわれている、鉢に植えられた花を持ってきていた。

「別に関係ないって!切った花なんかすぐ枯れてまうやん」

「大人やろ?それに先生、花道してるやん!・・・もしかしてあたしをもっと寝込ますための呪い?!」

「エコじゃボケ!」

「この花首曲がってるし」

「スカビオサっていう花やねん。1年草やけど宿根草やから、植えたら来年も咲くで」

「へー。花言葉は?」

「え?」

「先生花言葉詳しいやん」

「何でも人に聞くな。はよ退院して自分で調べろ」

「どーせ忘れたとか知らんとかやろー。で、話って?」

「おー。実はな・・・」
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