歪んだ愛しさ故に
「今日は……
乱暴に抱いて。
何も考えたくない」
「……」
頭の中を真っ白にしたかった。
何も考えられないくらい……
過去になんか縛られないくらい……。
学生の頃のあたしとは違う。
誰かと寄り添わないと生きられない弱い女の子じゃないから。
だからたとえ、一人きりの人生になっても
怖いことなんか何もない。
「……その言葉、後悔すんなよ」
「んぁっ……!!」
眼鏡も
ヘアゴムも
衣類さえもいらない。
あたしと彼に必要なのは
お互いを求め合うカラダだけがあればいい。