お姫様と若頭様。【完】





「なんであんたはそっちにつくわけ?」

そう舞闇に聞いた國館の表情は
黒炎副総長、つまり"族"のもので、

学校で女を引っ掛けてるあいつとは
似ても似つかなかった。




確かに紅蓮が彩狼(こちら)側につくのは
不自然だ。


一応今は休戦協定結んでいるとは言え、
敵同士なんだ。


それを助けるだなんて、普通するか?






















「良き敵(ライバル)を他の奴が潰す?





…ふざけんなよ?





彩狼を潰せるのは、



潰していいのは、




俺たちだけなんだよ」




















…きっと敵わない。



こいつの本気はこんなもんじゃなくて、
まだまだこいつの強さは分からない。





今まで俺らが世界№1と
互角にやり合えてたのは、


総長の不参加が原因だ。



俺らもそんな彩狼に不利にならない様に
総長の俺が参加しなかった。



それでもきっと、
この総長がいるのといないのじゃ、
比にならない。



瞬殺だってされかねない。






こんなので"良き敵"と
言えるのだろうか?


< 116 / 371 >

この作品をシェア

pagetop