お姫様と若頭様。【完】



「きゃっ!」


「おい銀、これって…」

「あぁ…」


「刃牙、銀…どうしたの?」


私が聞くと不安そうに見る2人。



















「あいつらが来たか「総長!終世です」
……あぁ、すぐ行く」


銀の言葉を遮って入って来たのは
準幹部の李圭-Ika-

情報を伝えに来たらしい。





「…実は数日前、終世がここを襲うって
情報が流れてな…あいつらは予定を変更したらしく時間が早まってるんだ」


つまり、奇襲…。


「お前のことは全力で守る。


じゃなきゃ態々ここまで連れて来た意味がなくなっちまう。






いいか、俺がここを出ていいと言うまで
ここから出るな。

下には武器持った奴らがいるが、
俺らが力でねじ伏せる。


…いいな?」

「でも、銀!!」

「お前が来たって何も出来ることは
ないだろ?


…俺らを信じろ」







"信じろ"





本当にその言葉、信じていい?


本当は皆と一緒に戦いたくて、
でもそれは無理で…。

私に力があれば、皆と共に戦えた。


こんなにも無力な自分が悔しい。



女で力もなくて戦い方も知らなくて。



皆を救えない自分が酷くもどかしい。







「…怪我人の手当てだけでもさせて。



……私…それしか出来ないから…」



一応医学は頭にあるから、
簡単な手当てや応急処置なら出来る。


ただ足を引っ張るだけの存在なんて
絶対に嫌だから。



「…零波、こいつの周りに護衛をつけて
救護班へ連れてけ」


「おい、銀!マジで良いのかよ…?」


零波の気持ちがわからないでもない。


私の安全を、
最優先に考えてくれてるんでしょ?


足引っ張っちゃってるのは謝る。

護衛なんて言って人を減らしてるから。


でも、じっとしてなんていられない。







私だって、皆を救いたい。




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