お姫様と若頭様。【完】


過去に囚われて、
皆に救って貰った。



誰かのために生きることが
私は嬉しかった。


誰かを守って死ねるのなら、
それはとても幸せなことだと思った。





誰かのためにしか生きれない私が、
誰かのために死ねるのは本望で…。




このままずっと、
ここにいたいと思った。







正直、あの世界には戻りたくない。







過去に囚われていたあの時、
皆に救って貰ったのは事実だけど…。



やっぱりまた苦しくなって…。


今ではもう、またあの時のように…
いや、あの時以上に苦しく発作も頻繁に起こるようになった。



そんな苦しい日々の中で
紅蓮の皆に頼られている自分がいて、
なんとか頑張ろうと思えた。




でもやっぱり、
最近体力にも限界が見えていた。



目眩がすることは当たり前だし、いつも
寝不足で寝てもすぐに目覚めてしまう。



こんな日々かまた続くのなら、
私は何を捨ててでもここに残りたい。



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