お姫様と若頭様。【完】


少しすると聡さんは離し、
再び座り直した。



「…本当のところなら聖をやめさせたいところだが…。

なにせ悔しいが聖が相当お前らを気に入っているようだしな。

…お前らに聖を預ける。


……ただ条件がある」


そう言って一拍置いた聡さん。

ゴクリと誰かが息を飲む音が聞こえた。


シーンと静まり返る部屋。








「…全力で聖を守れ。


……じゃねぇとお前ら、
どうなるかわかってんだろうな?」


そう脅して来る聡さんはやはり現役を思わせる程の迫力で…。

総長と副総長以外全員肩がビクッと
震えていた。



…マジ怖ぇ。





こうして俺らは聖を傷つけたら敵より怖い制裁が加えられることを知り、

より心して聖を守ることを誓ったーー。


< 331 / 371 >

この作品をシェア

pagetop