プリンセスと5人のナイト!?
第一章  第一印象は最悪です。

なくなりました。



「へぇ…ここね。」


私が立っているココはとある地域の1角にある立派な2階建ての家。


私がココに住む事になったのは…2日程前まで遡る…―。









ガガガガガガ…


「……………」


それは、脆く儚くて。


ギギ…ッ…ガシャン


「……………」


ガラガラと音を立てていとも簡単に崩れていく。



「あ、かんなちゃん!お帰りー!」



「……真城さん。」



たまに吹く春の風が私のブロンドの髪を揺らした。



「今日も学校楽しかった?」



「………えぇ。まぁ、それなりに。」



「そっかそっか!良かったね!」



「………あの、真城さん?」



「なーに?」



「…これ、どうなってるの?」



「あー…。んーと………あのね、かんなちゃん。落ち着いて聞いてくれる?」



「………うん。」


私、小野寺かんな。16歳。何処にでもいる平凡な高校生。



「本日をもちましてこの真城荘…」



「…………」



「なくなることになりましたっ☆」



訂正。全く平凡じゃない毎日。
そして、只今より私の家がなくなりました。



< 1 / 47 >

この作品をシェア

pagetop