彼がグラドルを嫌う理由

***



私たちは、撮影帰りそのまま編集部へと足を運んだ。



「え?出来たの?愛莉ちゃんだいぶはっちゃけたね。でも、逆に新鮮でいいかもしれない」



写真を手にする編集長は、目を見開いて驚きを隠せないようだ。



「写っちゃってるところは、加工でなんとかしてください」



すかさず、彼がフォローする。



以前の撮影の謝罪とともに礼を言うと、私たちは編集部を後にした。




二人並んで歩く帰り道、私は彼の腕にへばりつく。



「くっつくなよ」


「こういうの好きでしょ?」



腕に胸をぐいぐい押し当てる。



「………///」



あっ視線反らした。

図星みたい。


私はふふっと笑った。



「お前、今笑ったろ?」


「いいのかな~これ、バラまいて」



ポケットからモノを取り出して私に見せつける。





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