キミのイタズラに涙する。


それがやっぱり軽いって言うことなんだろうか。


「沙良ちゃん!そんなに思い悩むことはないと思うよ

俺は沙良ちゃんの考え、正しいと思う。


相手のこと、知らないのに付き合うなんてあり得ないし

だからと言って知らないのにフるっていうのも

簡単に出来ない。


沙良ちゃんに好きな人がいないなら、知ってからでもいいと思うんだ」


満くん……。

最近の満くんはとても活き活きしていて説得力がある。

気付けばいつも私たちをまとめる役になっていた。


「でもさ、」


ポンと私の頭に触れる。

その手も大きい。


変わったんだ。

誰とも関わろうとしなかった彼が

仲直りさせるように言う。

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