みつばちとはちみつ


「まあまあ、くうちゃん。怒りながら食べたら おいしくないわよ。」


母さんの抑止で くうの攻撃が止まった…
助かった…


「はい・・ごめんなさい。」

「ヒロも。しっかり食べなさい。疲れてるなら 尚更ね。」

「はい。」


主将にマネしてくれと頼まれた事と 寝不足で こうなったと言えば、くうは 引き受けてしまうかもしれない

言えないな…くうがマネするのはいやだ。

「私、やっぱり マネする!」

「えっ!なんで もう聞いてるの?」


突然 くうが言った言葉にびっくりした…
いつの間に…


「・・・何を 聞いてるって?」

「えっ・・・主将に 頼まれたんだろ?
マネしてくれって・・」

「そうなの?主将が?・・私は、ニナに
今 ラグビー部 マネいないの聞いて・・」

自発的にって事か。…でも


「だめ!くうは マネしなくていい!」

「なんで?・・やっぱり役に立たない?足引っ張る?」

「そういう事じゃなくて・・役にはめちゃくちゃ 立つだろうけど・・俺がいや・・・なだけ・・」


…いやだよ。くうが他の男の世話するなんて


「今のチーム、すごい強いじゃん!花園
狙えるかも・・私も力になりたい!
それに・・」

「でも、俺はいやなの!」


黙ってしまった2人を見兼ねて、母さんが声をかけた。


「ヒロ、くうちゃんは あなたの彼女だけど 所有物ではないのよ。・・よく考えなさい。」


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