みつばちとはちみつ
「腹立ったって、何?! 」
「そりゃ、腹立つよ〜!そんなん
できるかっ!って。でも・・・」
「うん。腹立ったけど・・そのおかげ
だよね。この演技。」
「そうかもな。ヒロ やったな。
お、ラスト。くうの バク宙、きれいだったぞ!高くって!ほらっ!」
兄貴が 認めてくれた…
俺に上げられたくうが 高く…放物線を描いて まわる。
「私じゃ、ないみたい・・」
「い〜や、丸ごと全部、お前らだ。
お前らの実力の、最優秀賞だ。
もっと 誇れ!」
「うん。みんな 本当に素晴らしかった!
母さん、泣いちゃったもん。」
「父さんも・・・・」
そうなんだ…そんな すごい事、
3人で したんだ…
3人で 顔を見合って 笑った。
子どもの頃から 一緒の3人。
いっぱい 遊んだ。ケンカも、
数え切れないほど した。
俺の、大切な 宝物だ。
一生 大切にしよう。
父さん達に 言われ続けてた事が
やっと 実感できた。
くうには、更に 上乗せの気持ちで。