失恋のち恋

***



「今井くんのこと、好きです」



彼を呼び出し、意を決して、私は自分の想いを告白した。



彼は一瞬、困ったような顔つきをする。



「嬉しいけど、彼女いるから……」


「それでも、好きです」



すかさず即答すると、申し訳なさそうな表情をする。



知ってた。

そんなの。


でも、好きなの。



だけど別に彼を困らせたいわけじゃない……



「分かった。だけどお願い。一回だけ抱いて……。もうそれで、諦めるから……」



< 4 / 17 >

この作品をシェア

pagetop