御主人様のお申し付け通りに
「…んっ…えっ…なっ、何…」

お臍の穴ボコを触られてる。

私は布団を捲ると、

「何やってんだー!」

永田は裸?…ってか、何で私も脱がされてんのー!

「あれ、もう起きた?」

チラッと横目で私を見る。

「やめてよね、突然何やってんの、勝手に!」

「いや、何となく」

そう言って、私の太ももに手を添えた。

「酔いが覚めたなら、もう自分の部屋に帰るから!」

私は布団から出て避ける。

「あれ、俺にお願いがあるじゃなかったっけ?約束やぶりの嘘つきさん?」

永田はまた、感じの悪い毒舌をかましてきた。

そんなの無視して、聞いてやる。

「本当に駐車場にするの?」

「するよ、何か文句あんのか?俺の土地だぁ。俺がどうしようが俺の勝手で決めれるんだよ、残念ながら」

そう言って鼻で笑った。

嫌な言い方!

「で、おまえは俺と住め。以上決まり」

「強制的だなんて、最低!」

「強制的?バカ言うな。罰だ罰」

永田はあぐらをかいて、腕組みをして言った。

「俺にキスまでさせて、自分だけ満たされたと思いきや、自分で決めた約束さえも破ってしまった、おまえの罰だ」

やっぱり根に持ってる。

また言い返せない。

「それから、俺言ったよなぁ?人の事なめた扱いしてると、一気に痛い所に落ちるぞって」

「痛いとこって、もうとっくに落ちてるっての!」

「堂々と朝帰りまでしやがって。ざけてんなぁ、おまえはぁ」

更に言い返せない。

っていうか、マジに怒ってる?コイツ。

「とことん落としてやるよ。俺の奈落の底になぁ。覚悟しとけよ」

……。

キッ……、キツーーーイ!!

昨日の赤ちゃんみたいな寝顔に、可愛いと一瞬でも思ってしまった私は本当にバカでした。

神様、あの言葉は取り消せますか?

勘弁してください。

「じゃあ、まずは俺の洗礼を受けるために、シャワー浴びて来い!…早く!」

「さっきから聞いてりゃ、アホくさい!あんた前から言ってるけど、何様なんだってば!」

私は吠える。

「俺?…そら俺はおまえの…」

永田は自分の下のアレを見て、

「御主人様ってとこ…だな」

と、頭を傾げてふざけた事をぬかす。

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