クレナイの歌
私、頑張る。
辛い事も悲しい事も、きっとこれからも沢山この身に降りかかるのだろう。
でもね、私頑張るよ。
有毒を持つ紅の花に、しゃがみ込んで少し触れようとする。
もちろん触れはしない。
「私、この花嫌いよ……」
クレナイに、また会えるのを楽しみに……。
次に貴方の名前をちゃんと呼ぶのは、三年後にしておこう。私のこの歌の約束を、本物にできるように。
差し込む夕焼けを見つめる彼女の横顔は清々しかった。
end